2022.09〜10 |
令和4年雑草インストラクター養成講座実施報告 |
緑地雑草管理の諸場面において指導的役割を担う人材育成を目的に
・基礎講座 2022 年 9 月 5 日(月)〜9 月 7 日(水)
・応用講座 2022 年 10 月 3 日(月)〜10 月 5 日(水)
の日程で、本年も雑草インストラクター養成講座を行いました。
今年は6名が基礎講座(「雑草生物学」「雑草防除学」「雑草管理学」の雑草科学の基礎の習得)、応用講座(課題への討論を通じ,データ収集・分析・発信の実践技術の習得)を受講しました。
今後運営委員による審査、理事会の承認を経て、新たな雑草インストラクターが誕生となる予定です。
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基礎講座 雑草の野外観察・同定
基礎講座 雑草生物学
応用講座 各課題についての討論
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2019.03 |
緑地雑草科学講演会:「砂漠化対処のための土地・植生の診断・治療・予防―モンゴル・中国を事例に―」 |
2019年3月29日に、大黒俊哉氏(東京大学大学院農学生命科学研究科教授)を講師にお招きし、「砂漠化対処のための土地・植生の診断・治療・予防―モンゴル・中国を事例に―」と題した講演会を名古屋市で開催しました。緑豊かな日本にとって砂漠化は対岸の火事と考える方も多いかもしれませんが、そうではありません。異常気象が異常でなくなってきている近年、豪雨による被害が目につきますが、場所によっては1か月ほとんど雨が降らず、野菜・果樹栽培が困難になる地域もでてきております。
砂漠化は「生態的な病」と「社会的な病」としての側面があるということで、講演会の中では「診断」「治療」「予防」という観点から、砂漠化してしまった土地を持続的に利用可能な緑へと再生させていくにあたって必要な考え方を今回の講演会では学ばせていただきました。
今回の講演会の話は気候変動の影響で局地的な豪雨・干ばつが続く日本で緑地管理だけでなく、農林漁業全ての仕事をしている人にとって有意義な時間になったのではないかと思います。
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2018.03 |
緑地雑草科学講演会:「雑草を見分け、調べる」 |
3月29日に、浅井元朗氏(農研機構東北農業研究センター)を講師にお招きし、「雑草を見分け、調べる」と題した講演会を名古屋市で開催しました。 緑地雑草に関わる私たちにとって、雑草の‘すがた’、‘いきざま’を雑草が生活している場で捉えることは必須ですが、それには雑草を見分ける・調べる力が求められます。
しかし、どうアプローチして良いのか、その基本を学ぶ機会がないまま苦労しているのが現状です。図鑑の著者としても著名な浅井氏による今回のご講演は、まず雑草を知りたいと者とって絶好の機会で、75名にのぼる大勢の方が参加されました。
雑草は、生育環境や季節、生育段階によって大きく‘すがた’・‘かたち’を変える植物なので、その変化や変異を込みで種を理解しておくこと、また、攪乱の種類や頻度の違いで発生する種類が大きく異なることを念頭において出現草種を予測することの重要性を、多くの資料や例を使って、分かりやすく解説して頂きました。図鑑を眺めているだけでは会得できない、雑草同定の神髄といえるでしょう。
さらに、採集・標本をつくること、育てる、画像を集める、属や科の単位で特徴を把握しておくなど、具体的なアドバイスもいろいろ提供されました。緑地雑草の管理や調査に関わる人々にとって、大変有意義な時間をもつことが出来たと思います。 |
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2017.10 |
第8回公開シンポジウム、「雑草・人・環境シリーズ」開催 |
公開シンポジウム「雑草・人・環境シリーズ」
葛からクズへ −日本古来の有用植物がいま強害雑草に−
≪プログラム≫
第1部:葛と人間生活の関わり:利用から被害まで
・葛布の話 (小崎葛布工芸株式会社 小崎隆志)
・吉野本葛の話 (株式会社井上天極堂 川本あづみ)
・葛利活用プロジェクト:掛川市の取り組み
(掛川市役所 榛葉貴博)
・葛からクズへ:社会・経済的考察
(NPO法人緑地雑草科学研究所 伊藤幹二)
第2部:クズ問題の現状・実態と対策の基礎
・林地における歴史と現状
(大同商事株式会社 越智和彦)
・農地における現状 (国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 畜産部門 井出保行)
・鉄道における現状 (株式会社アセント 池村淳)
・道路における現状
(NPO法人緑地雑草科学研究所 佐治健介)
・河川における現状
(公益財団法人河川財団河川総合研究所 山本嘉昭)
・太陽光発電所における現状と対策
(株式会社白崎コーポレーション 波賀宏治)
・管理とクズの反応:対策の技術的基礎
(NPO法人緑地雑草科学研究所 伊藤操子)
第3部:クズと葛:地域の新たなシステム作りに向けて
・総合討論 (コーディネーター:国立研究開発法人
農業・食品産業技術総合研究機構 黒川俊二)
☆10月15日(日)、ウインクあいちにて、第8回目となる公開シンポジウム、「雑草・人・環境シリーズ」葛からクズへ −日本古来の有用植物がいま強害雑草に− が開催されました。あいにくの小雨混じりの天候でしたが、100名を超える方々が参加され、非常に活気のあるシンポジウムになりました。
今回のシンポジウムは、8回目にして初めて午前・午後を通しての開催となりました。第1部では、葛を利用する立場から葛布の話、吉野本葛の話、掛川市における葛利活用プロジェクトの取り組み紹介があり、会場内では葛布の展示や、葛湯の試飲による活用紹介もありました。また、過去から現在に至る環境変化の中で、葛がどのように利用され、今日有害雑草と認識されるに至ったのかの講演がありました。
第2部になると、各場面におけるクズ問題の現状についての紹介がありました。今回、林地、農地、鉄道、道路、河川、太陽光発電所の各場面でのクズ問題が取り上げられ、各場面共通でクズに非常に困っている実態が明らかになりました。なお、第2部の最後の講演では、クズの管理に対しての反応についての解説があり、各場面で対処的に行っているクズの刈り取りが、結果としてクズ発生量の増加につながっている、という点が印象的でした。
第3部では、ここまでに紹介した葛の利活用及びクズの防除問題について、総合討論が行われました。この中で、クズの利用における諸問題、防除・制御に関する諸問題についてより良い方向に向かっていくためには、時間的・場面的・組織的なつながりが重要な要素であることが示唆されました。総合討論の時間内ではクズ問題についてどう提言するか、までは至りませんでしたが、多様な立場の方々にクズに関心を持ってもらい非常に活発な意見交換ができたことで、クズ問題解決のためのシステムづくりに向けて、まずは第一歩目を踏み出すことができたのではないかと期待します。
多数のご参加、ありがとうございました。
なお、今回のシンポジウムで紹介した内容については、“草と緑”特別号として刊行を予定しています。
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2017.03 |
緑地雑草科学講演会:芝生の世界−その基礎から利用まで− |
講師に当法人賛助会員ゾイシアンジャパン(株)の長沼和夫氏(理学博士)をお迎えし、総会後の15時から16時40分まで行いました。
参加者は会員を中心に、植物に関心のある市民、樹木医など、身近で生活の場に欠かせない植物なのによくわからない‘しば’について知りたかった方々約40名です。長沼先生は、本来のご専門の生理学的側面から現在のご活動場面である施工・管理やその事例まで、大変分かりやすくご紹介くださいました。
寒地型と暖地型の基本的違いが光合成の炭素固定経路(C3,C4)から来ていること、同じ名前の品種が実は??といった問題、海水域にも元気に繁茂できる驚きの芝シーショアパスパーラムなど、お話は多岐にわたりました。
‘しば’といっても種、品種によってその特徴は実にいろいろで適所適材的に使うのがいかに大切かが分かって、これらを中心に活発な質疑が行われ、有意義なひと時でした。 |
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2016.11 |
28年度「雑草インストラクター」が認定されました。 |
雑草科学の専門知識をもち応用・実践力を備えた、地域現場に責任をもって送り出せるプロフェッショナル・リーダーの養成を目的に、2016年10月11日〜13日(前期)、11月14日〜16日(後期)の計6日間にわたり養成講習を行い、下記の10名を「雑草インストラクター」として認定しました。各地・各場面の雑草問題について、調査、課題抽出、診断を通してサポートします。
雑草インストラクターとは⇒ |
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2016.03 |
講演会「都市河川における望ましい植生とは −堤防に咲く“菜の花”から考える−」 |
3月21日に兵庫県民会館にて、大阪府立大学現代システム科学域准教授の中山祐一郎氏による「都市河川における望ましい植生とは−堤防に咲く“菜の花”から考える−」と題した講演会を開催しました。
河川堤防で咲く菜の花はモグラを招き堤防の強度を低下させてしまう、という記事の紹介から、元来は畑に咲く「アブラナ」であった『菜の花』が現在は河川のり面に咲くセイヨウアブラナやカラシナとなった原因について植生調査、種構成に及ぼす草刈り・種間の競争の影響、土壌環境に関する研究から、種子の移入に加えて過去の環境改変に伴う土壌の富栄養化の影響が考えられることが指摘されました。
河川敷きは「半自然草原」で多様な生物の住処となっているので、環境保全という視点からも「その後」のビジョンをもつことが必要であり、物理的環境・構成種・同種内の遺伝子レベルの地域による違いもあるので便利な技術の独り歩きや画一的な管理の結果、意図せずに在来種が絶滅してしまうことがないように地域の環境を理解したうえで管理方法を選択することの大切さが話されました。
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質疑応答では、河川敷きを「どうしたい」のかを明確にすることでどういう維持管理をするかが決まってくる、管理の焦点を絞るために河川敷きの植生・管理を考える上で守るべき必要条件をはっきりさせることが重要である、という意見が出されました。また、河川の現在の管理方法(刈取り)は今後も変わらないと思われるが刈取り時期・回数と植生の関係などを表す基本的なデータもなく、調査・実験をしたくても許可が下りずにできない現状が訴えられ、将来的には、地域一つひとつの河川について草刈り機メーカー・自治体・大学などが知識を集めて共同体を作りあげてBest
Management Practices(最適管理方法)が策定されることが望まれるが、河川敷きの雑草管理が『ごみ処理』となっている現状では、Best
Management Practicsというものがあるということをまず知って理解してもらうことが必要であることが指摘されました。
来場者から多くの意見が聞かれ、「緑地の植生管理」のあり方を考える場となりました。 |
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2015.11 |
シンポジウム「持続可能なゴルフ場緑地と環境:なぜ今日この視点が重要か 」 |
プログラム |
講演 |
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地域環境の劣化とゴルフ場の役割 |
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伊藤幹二(NPO法人緑地雑草科学研究所) |
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多様な生態系による多様なゴルフ場を |
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田中淳夫(森林ジャーナリスト) |
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変貌するゴルフ場雑草問題と対応への考え方 |
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伊藤操子(京都大学名誉教授) |
アンケート調査報告 |
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「関西地区ゴルフ場最近の管理課題」に関するアンケート調査報告 |
総合討論 |
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11月18日に神戸商工会議所会館にて、第7回公開シンポジウム「持続可能なゴルフ場緑地と環境:なぜ今日この視点が重要か」が開催されました。
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講演では、ゴルフ場は生物多様性が確保され地域の重要な生物資源となっており、地域の生物多様性と生態系サービスの保全や改善のためには「生態系ディスサービス(環境被害)」の現状を科学的に評価し軽減に適切に取り組むことが肝要であること、地域生態系管理の現状は「生物多様性地域戦略」を策定済みの自治体はわずかであり、企業も多くが自社の事業活動と生物多様性との関係を把握していないことが指摘されました。また、ゴルフ場は、草地、森林、水辺といった多様な生態系がモザイク状に配置されているという点で里山と類似し、環境破壊的なイメージとは異なりむしろ生態的には豊かで接滅危惧種が発見されたりゴルフ場が出来たことで森林面積が増えた事例が紹介されるとともに、現在のゴルフ場・里山で問題となっている獣害やナラ枯れについての原因や今後の課題について話されました。ゴルフ場の雑草問題に関しては、雑草は風だけでなく、外の環境とつながる道からも運ばれてくることを念頭に入れる必要があること、ゴルフ場には芝地(強度の刈込)と除草剤という二つの選択圧に適応した雑草が生えていること、関西地区ゴルフ場へのアンケート結果から最近の雑草問題は地域環境の変化、温暖化、除草剤抵抗性変異出現が原因と考えられることが示されました。雑草は賢い‘生き物’であるが故に生態を理解し、雑草防除は各論として捉える必要があることが指摘されました。 |
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総合討論では今後のゴルフ場の役割として、ゴルフ場生態系の維持のためにもしっかりした経営の維持が必要なこと、地域の生態系の管理にゴルフ場が先頭に立ち積極的に考え関わることを期待したい、ゴルフ場の資産をプレイヤー以外にも活用するよう色々な方向から検討するべきである、という意見がだされました。特に、ゴルフ場の緑地環境の魅力をゴルフをしない人にも知ってもらうために、施設の情報をもっとオープンにして地元で積極的にその緑地環境価値の宣伝をしたりホームページにコースの魅力ある画像や環境の説明などを掲載しては、といった提案がされ、個々のゴルフ場が魅力あるコースを有する個性的なゴルフ場としてPRし展開することが望まれました。
また、参加者からの現場での除草剤の効果等に関する問題に対しては、原因は多様なので実際に現場で状況・状態を確認してから判断することが重要であることが指摘されました。今回のシンポジウムをきっかけに、今後は現場を管理する方たちと問題点などを共有し協力しあっていくことが期待されます。
多数のご参加ありがとうございました。 |
* 本シンポジウムの要旨を2,000円(送料込み)で提供いたしております。
ご希望の方は、お問い合わせフォームまたは申し込み用紙にお名前、住所、電話番号を記入し、研究所事務局までご送付ください。 |
連絡先 >> Fax : 0778-62-3336 / お問い合わせフォーム |
(NPO法人緑地雑草科学研究所 事務局) |
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2015.04 |
講演会「雑草科学の視点から害虫問題を考える-斑点米カメムシ防除の事例をもとに- 」 |
4月8日に兵庫県民会館にて、静岡大学大学院農学研究科教授の稲垣栄洋氏による「雑草科学の視点から害虫問題を考える-斑点米カメムシ防除の事例をもとに-」と題した講演会を開催しました。
かつては田の周りに普通にいたアカスジミスジカメが 近年の静岡で問題害虫となった原因について、 アカスジミスジカメの生活史・嗜好と近年の草刈り事情との関係から解説があり、 害虫防除には発生する害虫を防除する『点』的な管理よりも 防除対象害虫の生態を把握し、発生源・餌となる草の管理や土着天敵の生態を考慮した『面』的な管理が 負担が少なく環境保全型農業も行い易いことが指摘されました。 質疑応答では、温暖湿潤な気候のため日本では生態系が複雑で、害虫の種類によって嗜好性や生活史が異なるので 効果的な防除策を得るには防除対象となる害虫の種ごとに知見を集めていく必要があること、 外来雑草の侵入によって虫の生活史が変化する可能性があること、 そして雑草・害虫問題を考える際には 生物として・地域として広い視野が必要であることが指摘されました。
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2014.11 |
シンポジウム「ゴルフ場緑地の地域環境的価値と最適管理を考える 」 |
プログラム |
講演 |
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ゴルフ場緑地の地域環境的価値とその長期管理 |
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伊藤幹二(NPO法人緑地雑草科学研究所) |
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「ゴルフ場生態系」の価値と保全を |
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田中淳夫(森林ジャーナリスト) |
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ゴルフ場雑草問題の実態と対策:地域環境の視点から |
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伊藤操子(京都大学名誉教授/マイクロフォレストリサーチ株式会社) |
パネルディスカッション |
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話題提供 |
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ゴルフ場の環境対応事例紹介 |
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高橋正孝(NPO法人日本芝草研究開発機構) |
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ゴルフ場の植生管理事例紹介:青山高原CCのターフ管理 |
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上村三郎(青山高原カントリークラブ) |
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11月26日にウィンクあいちにて、第6回公開シンポジウム「ゴルフ場緑地の地域環境的価値と最適管理を考える」が開催されました。 今回のシンポジウムは昨年度東京で開催したシンポジウムと同様にゴルフ場をテーマとするもので、講演内容は前回よりもさらに踏み込んだものとなり、またパネルディスカッションでは実際に現場に携わっている方に話題提供をしていただき、
一層深くゴルフ場の緑地管理について考えを深めることができました。 |
講演では、ゴルフ場を取り巻く地域環境の現状やもたらされているリスクの解説から、その地域環境リスクを減らすためにもゴルフ場の環境的価値をゴルフ場関係者をはじめ地域住民・市民が理解し共有していく事の大切さ、
ゴルフ場には森林・草地・芝地・水辺等、多様な景観が成立しており、それらによって里山のような多様な生態系がもたらされていることが説明されました。
また、ゴルフ場の抱える雑草問題を考えるにあたっては地域環境がいかにゴルフ場の雑草問題に深く関わっているか俯瞰することが必要であり、最近のゴルフ場における雑草問題の変化と地域環境変化との関係から、
最適管理には、雑草は地域の環境の変化に影響を受け変化するものであるということを留意することの大切さが指摘されました。
講演に続いては、ゴルフ場の運営・雑草管理に携わるパネラーから実際に実施している刈り芝・落葉等の堆肥の商品化や木質排出物の木炭化と販売等CO2排出削減への取り組みの紹介と
調整池のメンテナンスの大切さやゴルフ場の地形特性・地質特性の把握が 大切であることなどが話題提供として紹介されました。
パネルディスカッションではゴルフ場内の雑草問題、獣害被害、災害対策と、ゴルフ場緑地と地域環境のつながりを含め活発な意見が交わされ、 ゴルフ場緑地の環境価値を生かし広めていくためには、地域住民とのコミュニケーションが不可欠であることが認識される機会となりました。
多数のご参加ありがとうございました。 |
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* 本シンポジウムの要旨を2,000円(送料込み)で提供いたしております。
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(NPO法人緑地雑草科学研究所 事務局) |
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2014.10 |
フォーラム「耕作放棄地の現状と課題 : 地域環境保全の観点から
」 |
プログラム |
◇話題提供 |
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国の視点 :山方正治(農林水産省北陸農政局農村計画部農村振興課) |
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県の視点 :古田秀雄(福井県農林水産部生産振興課) |
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個人の事例:清水九十九(福井市蔵作町 蔵作をよくする会) |
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会社の事例:木本一花(株式会社JIN/株式会社マイファーム) |
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植生の視点:稲垣栄洋(静岡大学大学院農学研究科) |
◇パネルディスカッション |
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ファシリテーター:長村智司(一般社団法人フラワーソサイエティ) |
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2014年10月11日に福井県立大学にて、耕作放棄地をテーマとした公開フォーラムを開催しました。
話題提供では、全国・福井県の耕作放棄地の推移や耕作放棄地増加問題に対して現在とられている対策についての解説や、個人や会社として耕作放棄地問題に関わっている事例の紹介、生態学的視点から耕作放棄地を捉えることで見えてくる活用の可能性について話されました。
パネルディスカッションでは、放棄地の表土保全や営農に限らない放棄地保全のための技術開発の必要性や、今後の放棄地活用のための人材確保等について議論がありました。耕作放棄地問題には社会的と生態的という二側面があり深刻ではあるが、その活用には様々な可能性があり、『面白がって』この問題に付き合っていく、という姿勢も大切であるという意見も出され、多様な話題をもとに今後の放棄地問題を前向きな姿勢で考えるきっかけとなる場となりました。 |
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2014.01 |
講演会「草原の退化とその社会的・自然環境的背景
―内モンゴル草原を例に―
」 |
2014年1月31日に尼崎市中小企業センターにて、株式会社白崎コーポレーショングリーンナップ事業部の敖敏氏による「草原の退化とその社会的・自然環境的背景
―内モンゴル草原を例に―」と題した講演を開催しました。
敖敏氏の出身地でもある内モンゴル自治区について、概要の紹介、草原の現状や、遊牧民の定住化・人口増加・鉱物資源開発等によって生じている草原退化や今後の生活の懸念等の問題についての解説がありました。
草原の利用形態によって異なる植生の特徴は研究成果を交えての解説があり、踏みつけや耕起等の一度きりのかく乱によって全く異なる植生へと変化するという草原の特徴は興味深く、埋土種子の存在・由来や休眠覚醒の仕組みについて意見が交換されました。 |
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2013.11 |
シンポジウム「ゴルフ場の付加価値化戦略 −緑地環境的意義と植生管理を再考する−」 |
プログラム |
- ゴルフ場のもつ多面的緑地機能
伊藤幹二(NPO法人緑地雑草科学研究所)
- 意外と知られないゴルフ場の森の秘密
田中淳夫(森林ジャーナリスト)
- 草木の動きを知ってこその最適植生管理
伊藤操子(京都大学名誉教授)
- 総合討論:付加価値化に向けての課題
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2103年11月28日に東京都国立オリンピック記念青少年総合センター国際会議室で第5回公開シンポジウム「ゴルフ場の付加価値化戦略 −その緑地環境的意義と植生管理を再考する−」を開催しました。
過去4回のシンポジウムで、緑地植生管理における“使用可能なツール”についての検証が終了し、今回より新たに“各種管理場面におけるこれらの体系的・適切な適用”を考えることを目的としてテーマを設定します。今回は「ゴルフ場」の緑地について、環境的意義と体系的・最適管理手法について検証しました。
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講演では、芝は表土保全効果の高く、ゴルフ場は芝、樹木、水生湿地を有する理想的な資源状況であること、そしてわが国でのゴルフ場緑地に係る専門的学術的機関・研究機関や研究実績の不足が指摘されました。また、ゴルフ場では自然度の大きい土地率は高く、場内の森林には原生林の特徴が見られることなどが紹介され、水辺、草地、森林、道などがモザイク状に配置されるゴルフ場は里山に似た環境が作り出せる可能性があり、これらを生かし「多様性の高いゴルフ場」を目指すことで世間や地域の評価も変わってくる可能性が示唆されました。ゴルフ場緑地における雑草については、その侵入・拡散経路や適応する雑草郡の特徴が示され、関東ゴルフ連盟加盟のゴルフ場に対して行なったアンケート調査の結果から、メリケンカルカヤなど都市雑草の増加や除草剤抵抗性変異出現の可能性などが紹介され、これらの予防や対策には、注意深い観察や地域ぐるみの対処の必要性が指摘されました。
総合討論では、日本は昔は表土を守っていたが今は壊してしまう管理が多く、この流れを止めるのは難しいがゴルフ場は『表土保全管理』のモデルであり、生物汚染の現場であるゴルフ場の周囲に、『表土保全』を訴えていけばよい、また、ゴルフ場の多様性をアピールし、景観、動植物利用、薪の販売など、多様な目線で経営する、等の意見が出され、ゴルフ場緑地の今後のあり方について考える機会となりました。
多数のご参加ありがとうございました。 |
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* 本シンポジウムの要旨を2,000円(送料込み)で提供いたしております。
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(NPO法人緑地雑草科学研究所 事務局) |
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2013.01 |
講演会「“生えるべきか生えざるべきか” 雑草種子の発芽タイミング決定機構」 |
1月30日に神戸市の兵庫県民会館にて、福井県立大学生物資源学部教授の吉岡俊人氏による「“生えるべきか生えざるべきか”雑草種子の発芽タイミング決定機構」と題した講演会を開催しました。 |
講演では種子休眠についての基本的な概念や種子の発芽割合、冬生一年草の発芽のタイミングの決定機構や光発芽の生理機構等についての解説がありました。休眠性は「抜いても抜いても生えてくる」やっかいな雑草の重要な特性であり、「生えやすい」種であるがゆえに絶滅危惧種となってしまったアゼオトギリの話は非常に興味深く、ご参加いただいた方々も熱心に聞き入っておられました。 |
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2012.10 |
シンポジウム「緑地雑草管理における地被植物と植物系発生材(オーガニックマルチ)の活用:現状と将来」 |
プログラム |
1.緑地管理で排出する植物系発生材のオーガニックマルチ資材としての機能 |
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角龍市朗(保土谷UPL株式会社) |
2.地被植物の雑草制御メカニズム:シバ類を例にして |
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伊藤操子(京都大学名誉教授) |
3.グランドカバープランツの法面での生育および土壌保全機能と雑草の発生 |
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大谷一郎(独立行政法人近畿中四国農業研究センター) |
4.緑化植物としてのイネ科多年生草本チガヤの生育特性 |
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冨永 達(京都大学大学院農学研究科) |
5.緑地雑草管理における植物の活用:その多面性からの考察 |
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伊藤幹二(マイクロフォレストリサーチ株式会社) |
6.総合討論 |
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2012年10月31日に愛知県産業労働センターで「緑地雑草管理における地被植物と植物系発生材(オーガニックマルチ)の活用:現状と将来」を テーマにした公開シンポジウムを開催しました。
これまでの公開シンポジウムにおいて、緑地の雑草管理各ツールをその本質・特性と多様性、可能性、リスク等から、 順次検証してきましたが、今回は“植物”すなわち地被植物と植物系発生材を雑草制御の視点から取り上げました。
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講演の前半部では、緑地管理の際に発生する刈りカスなどのマルチ資材としての可能性について検証した試験結果の紹介、 地被植物のひとつであるシバ類を例に、雑草制御機構やこれらを発現させるために注意するべき事柄についての解説、
グラウンドカバープランツの法面での生育および土壌保全機能と雑草の発生に及ぼす影響に関する研究の紹介がありました。後半部では、 古来から日本人になじみの深いチガヤの緑化植物としての生育特性についての解説があり、最後に草肥農業技術の解説や植物による地表被覆の意義と多面性についての話がありました。総合討論では、雑草の刈りカスをマルチとして利用する際に考慮すべきことや、
緑化の際には目的や後の管理を考慮して樹種・草種を決定する必要があることが指摘されました。 今後の教育に関しても話題がおよび、地被植物と植物系発生材(オーガニックマルチ)の活用のために今後どのようなことに目をむけ、
どう活動していくべきかについて具体的に考えることができました。
多数のご参加、ありがとうございました。 |
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* 本シンポジウムの要旨を2,000円(送料込み)で提供いたしております。
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2012.07 |
セミナー「公園緑地と雑草」 |
プログラム |
1. 講演:「わが国の公園緑地について」 |
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橘俊光(兵庫県県土整備部参事(園芸・公園担当) |
2. 調査報告:「公園緑地における雑草と管理の実態」 |
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小西真衣・伊藤操子(NPO 法人緑地雑草科学研究所) |
3. 講演:「雑草のリスクと管理のリスク:何のための管理か?」 |
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伊藤幹二(マイクロフォレストリサーチ株式会社) |
4. パネルディスカッション |
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2012年7月12日に尼崎中小企業センターで「公園緑地と雑草」をテーマとした公開セミナーを開催しました。
当研究所では2010年の秋から1年にわたって、都市公園の夏雑草と冬雑草を対象とした実態調査を行いましたが、 今回のセミナーはこの調査の成果報告を兼ねたものでした。
講演では、公園緑地の歴史・役割、動向やリスク管理についての話がありました。公園管理者や一般利用者を交えてのパネルディスカッションでは、今後の公園管理に生態系的な考え方を取り入れていくことの必要性や公園緑地の雑草の存在をどう考えていくべきか、といったことについて議論がありました。十分な議論をするには時間が足りず、今後改めてこのテーマで意見交換の場を設けたいと感じました。
多数のご参加ありがとうございました。 |
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* 本セミナーの要旨を2,000円(送料込み)で提供いたしております。
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(NPO法人緑地雑草科学研究所 事務局) |
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2012.01 |
セミナー「緑地管理における外来種と在来種−そのリスク管理について−」 |
1月24日、神戸市の兵庫県民会館にて、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センターの黒川俊二氏を講師に招き、公開セミナー「緑地管理における外来種と在来種−そのリスク管理について−」を実施しました。
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前半部では、主に生物多様性基本法と外来生物法について、後半部では、ライグラスを例に挙げ、そのリスクをどのように判断するのか、リスク管理をどのように行っていくべきであるか、という講演を行っていただきました。
質疑応答では、外来生物法の罰則規定が厳しいわりに、同法の周知が十分でない点、特定外来生物を指定する基準もあいまいである点の指摘がありました。また、法律の制定だけでは問題に対応しきれていない点も指摘され、外来種・在来種に関わらず、個別・場面ごとのリスク評価が重要であるという点、問題となる種についての防除の研究を進めていくべきであるという点などについて、活発な議論が行われました。今回のセミナーは、昨年8月に続く緑地管理の法律に関するセミナーでしたが、法規の面だけでなく、外来種と在来種についても改めて考えさせられた興味深いセミナーとなりました。
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2010 秋 〜 2011 春 |
公園緑地雑草の実態調査「公園緑地に発生する草本植物の種類と生態」 |
当研究所では緑地雑草に関する体系的な調査として、2010年の秋から1年にわたって、都市公園の夏雑草と冬雑草を対象とした実態調査を行いました。夏雑草の調査は2010年9〜10月、冬雑草については2011年4〜5月に実施しました。
調査公園は宮城県から福岡県までの76箇所(冬雑草調査については68箇所)となりました。調査員は研究所会員内外から募集し、43名(うち会員23名)が各地で活動して下さいました。 |
調査で得られた雑草についてのデータは膨大で、今まで不明であった「公園緑地」における雑草や緑地管理について実態が見えてくることが期待できそうです。
本調査において、公園や管理者の紹介、研修会のお世話、現地での調査員などを快くお引き受け下さった多くのご協力者には、心より感謝申し上げます。
なお、本調査の結果は公開セミナーの報告書として刊行しております(「公園緑地と雑草−都市公園の広域実態調査(2010〜2011年)成果報告を兼ねて−」(2012))。ご入用の方は「資料・刊行物」ページからお申し込みください。
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2011.09 |
シンポジウム「緑地雑草の機械的制御の現状と課題」 |
プログラム |
1.緑地雑草問題と機械的制御方法
伊藤幹二(NPO法人緑地雑草科学研究所)
2.雑草からみた機械的防除
伊藤操子(京都大学名誉教授)
3.作業性からみた機械的防除:畦畔・法面の草刈作業の負担軽減
亀井雅浩(独立行政法人近畿中四国農業研究センター)
4.機械化による草刈作業の労力軽減
野田雅憲(株式会社オーレック)
5.道路管理からみた機械的防除
音成正明(西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社)
6.総合討論 |
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2011年9月9日に愛知県産業労働センターで「緑地雑草の機械的制御の現状と課題」をテーマにした公開シンポジウムを開催しました。
“正しい雑草管理とは各ツールを適所適材的に組み合わせ、総合的に活用すること(IWM:integrated weed management)である”という立場に立って、雑草対策に活用できるツールを順次検証していく一連のシンポジウムの第3回目です。
除草作業が雑草の生態を無視した清掃作業として捉えられている現状や今後気候変動に伴い雑草害が増え、それに伴う二次的な問題の発生が懸念されることに関して指摘がありました。また、機械刈りを定期的に行う場所に生える雑草の生態的な特徴や、草種によって防除に有効な刈り込み時期が異なることについての話に続いて、水田畦畔・法面の草刈作業における作業負担や事故の状況、道路上の草刈作業時の飛び石による事故や、これらの事故を減らすための取り組みについて紹介がありました。総合討論では海外では実行されているIWMが日本では全く行われていない現状やその原因について議論がなされ、IWM実現のためには防除対象を明確にし防除目的雑草の生態を熟知した上で管理計画を立てることの大切さを再認識し、「草刈り」作業のあり方について考えることができました。
今回のシンポジウムは61名の方々に参加いただきました。多数のご参加、ありがとうございました。
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* 本シンポジウムの要旨を2,000円(送料込み)で提供いたしております。
ご希望の方は、お問い合わせフォームまたは申し込み用紙にお名前、住所、電話番号を記入し、研究所事務局までご送付ください。 |
連絡先 >> Fax : 0778-62-3336 / お問い合わせフォーム |
(NPO法人緑地雑草科学研究所 事務局) |
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2011.08 |
セミナー「緑地管理における環境リスク面からの規制について
―適切な総合防除(IWM:integrated weed management)実現に向けてぜひ知っておきたいこと―」 |
プログラム |
1.講演 13:40-14:40
緑地に関わる環境リスク対策と法制度(総合的防除を目指して)
西嶋英樹氏(環境省水・大気環境局土壌環境下農薬環境管理室長)
2.パネルディスカッション 15:00-16:20
最適管理の実現と環境リスク排除への科学アプローチ
―よりよい緑地維持のために両者はどう折り合ったらよいか―
話題提供者:
與語靖洋氏(独立行政法人 農業環境技術研究所)
杉本英久氏(兵庫県農政環境局農林水産部農業改良課)
東野 太 氏(神戸市公園砂防部管理課)
伊藤幹二氏 (NPO法人防草緑化技術研究所)
コーディネーター:伊藤操子(NPO法人防草緑化技術研究所) |
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2011年8月5日に兵庫県民会館で「緑地管理における環境リスク面からの規制について―適切な総合防除(IWM:integrated weed
management)実現に向けてぜひ知っておきたいこと―」をテーマにしたセミナーを開催しました。
環境省が平成22年に作成した、緑地全般を対象とした病害虫管理や植栽管理の情報が載る「公園・街路樹等病害虫・雑草管理マニュアル」の解説に続き、パネルディスカッションでは農薬開発の安全性評価やリスク評価、神戸市の緑地管理、兵庫県の植物防疫事業に関する取り組み、緑地における有害生物の体系的管理手法について話題提供がありました。参加者からは神戸市や兵庫県がマニュアルをどう活用しているのか、といった質問や、緑地管理予算が減っているなかでコストの高い管理方法が主体である現状は矛盾を感じる、といった意見がありました。薬剤利用のイメージの悪さから、必要であっても薬剤が使用しづらい現状をどのように変えていけばいいのかについて、活発な議論があり、時間が足りないほどの盛り上がりようでした。
多数のご参加、ありがとうございました。 |
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* 本セミナーの報告書を2,000円(送料込み)で提供いたしております。
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(NPO法人緑地雑草科学研究所 事務局) |
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2010.12 |
シンポジウム「非耕地雑草の化学的制御技術の現状と将来」 |
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プログラム |
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1.非耕地雑草の問題とその解決プロセス |
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伊藤幹二(マイクロフォレストリサーチ 株式会社) |
2.除草剤の機能と非耕地雑草の生理・生態 |
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伊藤操子(NPO法人防草緑化技術研究所) |
3.除草剤の安全性−緑地管理における利用の観点から− |
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與語靖洋(独立行政法人農業環境技術研究所) |
4.非耕地における除草剤利用の現状 |
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鉄道 |
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宮崎敏治(株式会社 アセント) |
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道路 |
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渋谷浩司(株式会社 理研グリーン) |
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林業 |
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越智和彦(大同商事 株式会社) |
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植栽地 |
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河野光和(ダウ・ケミカル日本 株式会社) |
5.総合討論 |
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2010年12月10日に愛知県産業労働センターで「非耕地雑草の化学的制御技術の現状と将来」をテーマにした公開シンポジウムを開催しました。
除草剤・抑草剤をテーマとした研究会は、今年3月に開催した研究会に続くものでしたが、今回の公開シンポジウムではさらに深く様々な話題を取り上げました。非耕地における雑草が問題となる過程や問題化を防ぐために考慮するべき事柄、除草剤の作用機構や登録に至る過程、利用に際する注意等、緑地で抑草剤・除草剤を利用する際に理解しておくべき事柄に続き、後半では、実際に緑地を抱える様々な現場において除草剤をどのように利用しどのような問題を抱えているのかを講演いただきました。総合討論では、耕地とは異なる緑地ならではの薬剤利用の難しさや、緑地の雑草管理における、長期的な視点に基づく管理計画の必要性が指摘され、より適切に緑地管理を行っていくうえで大切にするべき事柄を考える機会となりました。
多数のご参加、ありがとうございました。 |
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* 本シンポジウムの要旨を2,000円(送料込み)で提供いたしております。
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(NPO法人緑地雑草科学研究所 事務局) |
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2010.03 |
研究会「都市・市街地の雑草対策と除草剤:現状と課題」 |
プログラム |
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● 講演:
除草剤とは(除草剤についての基礎解説)
(資料をご希望の方は事務局までお問い合わせください) |
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● パネルディスカッション:
化学的防除剤の使用実態についての現状と問題点 |
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・鉄道敷
・道路敷
・公園緑地 |
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● 総合討論 |
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2010年3月8日に尼崎市中小企業センターで、「都市・市街地の雑草対策と除草剤:現状と課題」をテーマにした研究会(IUWT第2回研究会)を開催いたしました。
当研究所では、緑地の雑草対策に活用できるツールについて、特徴・利点・問題点の見直しを行い、適材適所に組み合わせを活用する方法を検討しています。昨年度の「防草シート」に引き続き、今年度は除草剤・抑草剤を対象とした年2回の研究会を予定していますが、そのうちの第1回目の研究会でした。
講演として除草剤の基礎知識についての解説があり、続くパネルディスカッションでは、実際に都市・市街地で除草剤を使用している場面での、薬剤の種類、散布の方法や効果、苦情等の現状と問題点について話がありました。総合討論では、雑草管理は後回しにされがちな問題であるため先を見据えた計画的な管理が行われにくいこと、一般の人たちの除草剤に対するイメージの悪さが話題にあがり、生活圏での雑草管理の難しさを改めて認識することとなりました。除草剤に対する偏見を減らし、計画的・合理的な雑草管理の大切さを知ってもらうことなど、今後の課題にも話が及び活発な意見交換がなされ、あっという間の閉会となりました。
多数のご参加ありがとうございました。 |
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2009.07 |
シンポジウム「防草・緑化へのシート活用の現状と将来」 |
プログラム |
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T.防草シートとは何か? |
U.防草シートの現在:構造と活用場面からのアプローチ |
V.緑化場面の雑草問題とシート活用技術:
試験事例からの考察 |
W.シートの緑化マルチ資材としての評価と防草的利用法:
海外事例の紹介 |
X.現場でのシートの利用実態と今後の課題 |
Y.総合討論 |
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2009年7月31日に尼崎市中小企業センターで、「防草・緑化へのシート活用の現状と将来」をテーマにした公開シンポジウム(IUWT第1回研究会)を開催いたしました。
正しい雑草管理には、多様にある雑草管理の防除手段(ツール)の把握・理解が必要不可欠です。そこで、今回のシンポジウムではまず、そのツールのひとつである防草シートについて、防草・緑化面での資質・機能・可能性を改めて多角的視野から評価し、さらなる可能性を探ることを目的としました。話題提供ではシートの歴史や素材の話に始まり、構造や必要とされる特質、試験事例、そして現場での様子や発生している問題等、幅広く取り上げました。総合討論では、新たに求められる特質や利用の可能性について意見が出され、そして現場に合った利用法や施工後の継続した管理、長期的な計画が重要である、といった話が挙がりました。
参加した人たちはメモをとりながら真剣に耳を傾けておられました。日頃何気なく利用している防草シートの奥の深さに気付かされ、また、シートの更なる可能性についても考えるきっかけとなりました。
多数のご参加、ありがとうございました。 |
* 本シンポジウムの要旨を2,000円(送料込み)で提供いたしております。
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